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飼い主のいない猫を家猫に:幸せな「猫生」のために私達にできること

愛玩動物飼養管理士
白川 佐央里
[記事公開日] 2022-03-16 [最終更新日] 2022-03-16
飼い主のいない猫として屋外で生活し、わずか数年の短い一生を終える猫がいます。一匹でも多くの猫に、家猫として幸せな「猫生」を送ってもらうため、多くの組織や個人ボランティアの方が、保護や譲渡に取り組んでいます。私たちは、それらの活動を様々な方法で支援できます。あなたも、幸せな「猫生」のお手伝いをしてみませんか?
[ 目次 ]
飼い主のいない猫を家猫に:幸せな「猫生」のために私達にできること
現代の猫の平均寿命は、約15歳。中には、20歳以上まで生きる猫もいます。
その一方で、飼い主のいない猫として屋外で生活し、わずか数年の短い一生を終える猫もいます。
屋外には、猫にとっての危険がたくさん。
猫の健康と安全のためには、室内飼育の「家猫」として生活するのが一番です。
一匹でも多くの猫に、家猫として幸せな「猫生」を送ってもらうため、猫の保護や譲渡の活動が、精力的に行われています。
幸せな「猫生」のために、私たちには、どんな支援ができるのでしょうか?

猫は室内飼育が原則。健康&安全&長生き

一般世帯で飼育される猫の平均寿命は、年々伸びており、近年の調査では15.45歳でした。
(一般社団法人ペットフード協会「令和2年全国犬猫飼育実績調査」より)

なぜ、猫の寿命は伸びているのでしょうか?
その要因は、フードの品質向上、獣医療の発展等、複数が考えられますが、要因の一つに「室内飼育の普及」があると言われています。

環境省の基準においても、「猫の所有者等は、疾病の感染防止、不慮の事故防止等猫の健康及び安全の保持並びに周辺環境の保全の観点から、当該猫の屋内飼養に努めること。」として、猫の「室内飼育」が推奨されています。(「家庭動物等の飼養及び保管に関する基準」)

現に猫を飼っている飼い主さんには、室内飼育の徹底及び継続を、強くおすすめ致します。

先程の調査結果を、もう少し詳しく見てみます。

飼い猫で、室内飼育の猫の平均寿命は、16.13歳であるのに対し、飼い猫で屋外に出る猫の平均寿命は、13.57歳。猫の飼い主の中で、主な飼育場所を「室内のみ」と答えた人の割合は、79.6%でした。
室内飼育の割合は、年々増加傾向にありますが、まだ完全とは言えないようです。

屋外に出る猫は、常に様々な危険と隣り合わせです。
例えば、交通事故、エイズ等の感染症、予期せぬ繁殖、迷子等です。
糞尿や鳴き声で、周辺の生活環境に悪影響を及ぼし、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性もあります。

室内飼育では、これらの危険がなく、猫は安全に暮らすことができます。

保護猫から家猫に

飼い主のいない猫の幸せと、地域の環境保全のため、組織や個人ボランティアの方が、各地で精力的に活動しています。

屋外で飼い主のいない猫を保護して、不妊・去勢手術をした後、元の場所に戻す「TNR」(T:Trap N:Neuter R:Return)の活動や、人に慣らしてから、新たな飼い主に譲渡する「TNTA」(T:Tame A:Adopt)の活動等があります。
「TNTA」という言葉をご存知なくても、「保護猫」や「譲渡会」という言葉を耳にしたことがある方は、多いのではないでしょうか。

TNTAの活動において、屋外で猫の保護を担当して下さる方は「保護主さん」、譲渡先が決まるまでの間、一時的に猫を預かり、お世話をして下さる方は「預かりボランティアさん」等と呼ばれます。

ボランティアの方のご自宅等で、日常のお世話をして頂きながら、徐々に人に慣らします。
そして、譲渡会や里親募集等を通じて、その後の「猫生」(ねこせい)を過ごす「ずっとのおうち」(譲渡先)を見つけます。

多くの方々のお力添えで、保護猫が家猫になることができるのです。

飼い主のいない猫を家猫に:幸せな「猫生」のために私達にできること

私たちにできる支援は?

「飼い主のいない猫のために、何かお手伝いしたい」と思ったら、地域の繋がりや、知人等を介して、ボランティア活動のことを調べてみましょう。
最近では、SNSで発信をしている組織や個人ボランティアの方も多いようです。
ご自身がお手伝いできそうなことがあれば、是非参加してみてはいかがでしょうか。

ご都合により、保護活動に直接参加するのが難しい方も、募金や支援物資という形で、間接的に協力することができます。
ネットショップや店舗で、雑貨等を販売し、売上の一部を、保護活動の運営費用にされている所もあります。お店で積極的にお買い物をして、猫を支援できます。

また、ご家族やお友達から、新たに猫を飼い始めたいと相談を受けたときは、保護猫を迎え入れることを、選択肢の一つとして提案してみましょう。
このように、支援の方法は色々ありますから、無理のない範囲で、協力できると良いですね。

無責任な餌やりを控える

屋外で生活する猫への、「無責任な餌やり」(※)は控えましょう。
(※)地域猫活動や保護活動による餌やりは除きます。

一般の住民の方が、屋外で生活する猫をお世話する気や、猫に不妊・去勢手術を受けさせる気がないにもかかわらず、興味本位で、餌やりだけを行う事例があるようです。

「猫がかわいそうだから(食べている様子が可愛いから)、餌をあげているだけ。」
「残った餌や排泄物は、ボランティアの方が掃除するだろう。」
「餌やりはしたいけど、不妊・去勢手術の費用は負担したくない。」

もしかすると、こんな風に考えているのでしょうか…。

猫は、生後約6~10か月ほどで発情期を迎えます。
発情期は、日照時間の長くなる春が一般的ですが、必ずしも年1回とは限りません。
妊娠期間は約60日で、一度に平均3~6匹の子猫を出産します。

したがって、繁殖を希望しない場合は、適切な時期に不妊・去勢手術を行う必要があります。
それをせずに、餌やりのみを続けると、どんどん数が増えてしまうのです。
不妊・去勢手術には、繁殖の抑制に加えて、生殖器の疾患の予防、発情期特有の問題行動の軽減等、猫の健康上のメリットもあります。

無責任な餌やりが、地域環境の悪化や、ボランティアの方による保護活動の妨害に繋がってしまっている事例もあるようです。
猫を「可愛い」と思う気持ち自体を、否定するものではありませんが、不幸な猫を増やすような行動は、控えたいものです。

おわりに

飼い主のいない猫として、屋外で生活し、わずか数年の短い一生を終える猫がいます。
一匹でも多くの猫に、家猫として幸せな「猫生」を送ってもらうため、多くの組織や個人ボランティアの方が、保護や譲渡に取り組んでいます。
私たちはそれらの活動を、様々な方法で支援できます。

あなたも、幸せな「猫生」のお手伝いをしてみませんか?

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