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犬だけじゃない!フィラリア症から猫を守ろう!

動物看護士
石川 友里絵
[記事公開日] 2022-05-11 [最終更新日] 2022-05-11
フィラリア症ってどんな病気?感染経路と症状をざっくり解説
猫がフィラリア症にかかるとどうなるの?
もしなってしまったら?治療法はあるの?
猫をフィラリアから守りたい!どうやったら守れるの?
備えあれば患いなし!猫をフィラリアから守ろう!
[ 目次 ]
犬だけじゃない!フィラリア症から猫を守ろう!
ィラリア症と聞くと犬の病気と思われる人が多いです。実際日本でのフィラリア症は「犬糸状虫症」とも呼ばれており、犬を飼ったことがある方にはもはや常識なのではないでしょうか?
しかし、「犬」とついているからといって「犬しか感染しない」と考えてしまうのは危険です。ここからは意外と知られていない「猫のフィラリア症」について解説していきます。

フィラリア症ってどんな病気?感染経路と症状をざっくり解説

フィラリア症とは蚊を通じて感染する感染症の一つです。感染症と言っても菌やウイルスではなく、フィラリア(糸状虫)と呼ばれる内部寄生虫の感染によって起こります。

実はフィラリア症にはいくつかタイプがあり、犬のフィラリア症(犬糸状虫症)はフィラリア症の中で犬を終宿主とするフィラリアの病気です。

※終宿主(しゅうしゅくしゅ)とは寄生虫のオスとメスにより繁殖行為が行われる宿主(生物)のことです。

・感染経路
犬のフィラリア症は、既にフィラリア症になってしまっている犬の血を蚊が吸い、その蚊が別の犬の血を吸うことで感染します。
感染の流れはざっくり説明すると

1.既にフィラリアに感染している犬の血を蚊が吸血
2.犬の血の中にいるミクロフィラリア(フィラリアの赤ちゃん)が蚊の体内に寄生
3.蚊の体内でミクロフィラリアがフィラリア幼虫に成長
4.蚊がほかの犬を吸血すると、成長したフィラリア幼虫が血を吸われた犬の体の中に入る
5.犬の体の中に入ったフィラリア幼虫が成長し、最終的には肺動脈や心臓に寄生し繫殖

このような流れになっています。
次に感染してしまった時の症状を説明します。

フィラリア症の症状は様々ですが一例として挙げると以下のものがあります。
・咳
・呼吸困難
・元気がなくなる
・食欲がない
・痩せる
・お腹に水がたまる
・失神
などがあります。

犬だけじゃない!フィラリア症から猫を守ろう!

猫がフィラリア症にかかるとどうなるの?

猫のフィラリア症の症状の原因は2つに分けられます。

その理由は、猫はフィラリアの本来の宿主ではないため、フィラリアを持った蚊に吸血されて体内に入り込んだとしてもフィラリアは生き残ることができません。

フィラリアは犬の体で生き残れるようにできているため、猫の免疫システムに対抗する手段がなく、フィラリア幼虫は成虫になる前に駆除されます。

しかし、稀ではありますが猫に寄生したフィラリア幼虫が成虫まで生き延びてしまった場合には重篤な症状を引き起こします。

この死滅したフィラリア幼虫と生き延びた成虫かによって猫の症状は違ってきます。

<死滅したフィラリア幼虫が原因で起こる症状>
・咳
・呼吸困難

これらの症状はフィラリア幼虫が死滅した際に肺の血管などに急性の炎症を引き起こす「犬糸状虫随伴呼吸器疾患」と呼ばれる呼吸器疾患によるものと言われています。
またこれら以外にも
・嘔吐
・食欲不振
・下痢
・体重減少
・沈鬱
・虚脱
などもあります。

<生き延びた成虫が原因で起こる症状>
・突然死
猫の体で成虫になれたとしても、フィラリアは2~3年で寿命を迎えます。
寿命を迎えたフィラリアの死骸が血管内の異物となり、肺や心臓の血管を詰まらせることで、血液の巡りが途絶えて突然死を起こすと考えられているのです。
そして、猫の突然死の約1割がフィラリア症と言われています。

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もしなってしまったら?どんな治療法があるの?

残念ですが、今現在において猫フィラリア症では確立された最善の治療法がないのが現状です。

現在行われている猫のフィラリア症の治療は、症状をやわらげ、炎症のコントロールを目的とした対処療法が中心になります。その上でこれ以上の感染を防ぐためにフィラリア予防薬を月1回投与します。

その理由は、猫への駆虫薬の使用は死滅したフィラリアの成虫が血管に詰まるため猫では禁忌とされているからです。
また、犬では心臓に寄生したフィラリアを手術で取り出す外科的治療法もありますが、猫の場合は心臓のサイズの問題から手術は難しいとされています。

そのため、猫のフィラリア症も犬と同様「予防」することがとても大切になってくるのです。

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猫をフィラリアから守りたい!どうやったら守れるの

猫をフィラリアから守るには「予防」が欠かせません。
しかし、市販の蚊よけの製品で100%蚊に刺されないというのは難しいです。
そのため、動物病院で取り扱っている「猫対応のフィラリア予防薬」を使用することをオススメします。

猫対応のフィラリア予防薬は月に一回背中に垂らすタイプになっており、飲み薬よりも楽と感じる飼い主さんも多いようです。

フィラリアの感染の仕組みは犬も猫も同じです。
なので予防の時期も犬と同じです。
蚊が活動を始める1か月前から薬を月1で与え、蚊がいなくなった次の月まで継続して月1で与えることになります。

ただ、日本は南北に長く地域によって蚊の活動時期にばらつきがあるため、ご自身の地域ではどの時期からの予防が推奨されているか確認が必要となります。

<予防時期の目安>
北海道:7月~11月
東北:6月~11月
関東・中部・近畿・中国・四国・九州:5月~12月
沖縄:年間を通して

フィラリア予防薬はフィラリアを寄せ付けない薬ではなく、フィラリアを幼虫のうちに殺すことで、成長して心臓に寄生するのを防ぐ薬です。
このため、蚊を見かけなくなってから1ヶ月後の投薬が非常に重要です。

ここでお薬を忘れてしまうと、今までのお薬と努力がすべて無駄になってしまいます。
ぜひ、最後まで気を抜かず猫をフィラリアから守り通してあげてください。

犬だけじゃない!フィラリア症から猫を守ろう!

備えあれば患いなし!猫をフィラリアから守ろう!

いかがでしたか?
犬のフィラリア症ほど認知されていないですが、猫のフィラリア症もたしかに存在し、そして犬よりも感染した時のリスクが高い病気です。

そして、一度傷ついてしまった心臓や肺が元の状態に戻ることは難しく、継続的なお薬の投与を必要とすることも多いです。
そうなってしまっては、飼い主さんと猫、両方にストレスがかかってしまうのは避けられません。

そうならないためにもフィラリア症のリスクを理解し、予防をすることで穏やかな生活を築き上げていってください。

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