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あなたにとってのベストパートナーとなる犬に出会うためのポイント

ペット飼育管理士
増田暢子
[記事公開日]  [最終更新日]
犬と一緒に暮らし始めたら、簡単に愛犬を手放すことはできません。一緒に暮らしてみたらご家族に犬アレルギーのあることが分かった、とても手に負えないなどということにならないよう、ベストパートナーになれる犬を冷静に選ぶためのポイントをご紹介します。
[ 目次 ]
あなたにとってのベストパートナーとなる犬に出会うためのポイント

第一印象だけで決めてはいけない犬のパートナー選び

もし、あなたがこれから犬と一緒に暮らしたいと考えているのであれば、パートナーとなるべき犬を選ぶときには慎重すぎるほど慎重になるべきです。ペットショップでも里親譲渡会でも、決して第一印象だけで決めてしまってはいけません。

愛犬は、アクセサリーや人形ではありません。飽きたから、自分の手には負えないから、自分の生活環境が変わってしまい犬と一緒に暮らせなくなったからなどの理由で愛犬を簡単に手放すことはできません。どんなことがあっても愛犬の一生は自分が責任を持って世話をするのだという覚悟が必要です。

そのためには、「目が合った瞬間胸がキュンとして、もう離れられない」というような感情的な理由でのみパートナーとなるべき犬を選んではいけないのです。冷静になり、あなたやあなたのご家族と良いパートナーシップを結べるような犬を選ぶために必要な観点をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

犬を迎え入れる家族側の準備

まず犬に会いに行く前に、ご自身や一緒に暮らしているご家族のことをよく考えましょう。犬と一緒にどういう暮らしをしていきたいのか。一緒に暮らしているご家族が複数いる場合、全員が犬と一緒に暮らしたいと賛成しているのか。できれば、ご家族のそれぞれが、犬に対してどういう役割を分担をするかということまで考えておくことが望ましいです。また、「犬が好き」だけではうまくいかない場合があります。事前に犬アレルギーがないかなどの検査も受けておくと良いでしょう。

受け入れる家族側の準備が整ったら、次は住環境についてです。「ペット不可」のマンションに住んでいるのにそのまま引越しもせずに内緒で飼おうなどとはしていませんか。また、「ペット可」であっても、頭数やサイズを制約しているマンションなどもあります。お住いのマンションの管理規約の他、自治体や環境省が飼い主に求めている責任事項などについても事前に知っておく必要があります。また、部屋の広さや庭の有無、近所の環境なども、一緒に暮らせる犬の種類に影響します。

さらに、犬と一緒に暮らすためにはそれなりの費用が掛かります。経済状況についても事前によく検討しておく必要があります。特に犬の場合、人の健康保険制度のようなものがありませんので、医療費は飼い主さんが全額負担をしなければなりません。ペット保険なども最初から検討しておく必要があるでしょう。

そして、犬と一緒にどのような暮らしをしたいのかを事前によく考えておきましょう。週末や長期休暇を利用して、犬と一緒に家族でキャンプや海に行き、アクティブに遊びたいのか、ご家族は忙しくて家を留守にしがちなので、犬にはもっぱら留守番をして欲しいのか、老夫婦が犬と一緒にのんびりと静かに過ごしたいのかといったことです。飼い主さんのライフスタイルによっても、選ぶべき犬のパートナーは変わってくるのです。

自分たちと相性の良いパートナーが現れるまでひたすら待つ

迎え入れる側の準備ができ、犬との生活のイメージが共有できたら、いよいよ犬のパートナー探しの始まりです。まずは、パートナーとなり得る犬の年齢、犬種くらいは事前にターゲットの範囲を絞り込んでおいた方が良いでしょう。

ご家族が常に犬の側で面倒をみることができ、きちんとしつけられるのであれば子犬を迎えることができますが、忙しくて世話をする時間が限られるとかしつけの時間をしっかりと確保するのは難しいというのであれば、7歳位までの成犬を選ぶのが良いでしょう。また、老夫婦のみなのであれば、よくしつけられた穏やかな性格の老犬が相応しいでしょう。

また、犬を選ぶ際には犬種がとても重要です。お住いの住環境に適したサイズや、一緒に過ごしたいライフスタイルに適した犬種を選ぶ必要があります。また、犬種によってかかりやすい病気や障害を持っている場合がありますので、その点も考慮する必要があります。そういう意味では、雑種と比べると純血種の方がリスクが大きいと言えるでしょう。

犬種は、管理している団体により少しずつ異なりますが、目的や形態、用途によっていくつかのグループに分けられます。ジャパンケネルクラブが採用している国際畜犬連盟(FCI)の基準では、次の10のグループに分けられます。
第1グループ:牧羊犬・牧畜犬=家畜の群れを誘導・保護する犬
第2グループ:使役犬=番犬、警護、作業をする犬
第3グループ:テリア=穴の中に住むキツネなど小型獣用の猟犬
第4グループ:ダックスフンド=地中の獲物を狩る、および獲物の足跡をゆっくりと追う猟犬
第5グループ:原始的な犬・スピッツ=日本犬を含む、スピッツ系の犬
第6グループ:嗅覚ハウンド=よく通る吠声と優れた嗅覚で獲物を追う獣猟犬
第7グループ:ポインター・セター=獲物を探し出し、その位置を静かに示す猟犬
第8グループ:レトリーバー、スパニエル、ウォーター・ドッグ=第7グループ以外の鳥猟犬(ガンドッグ)
第9グループ:愛玩犬=家庭犬、伴侶や愛玩目的の犬
第10グループ:視覚ハウンド=優れた視力と走力で獲物を追跡捕獲する犬

各犬種は、それぞれの用途に適した生態、習性、性格に品種改良されていますので、ご自身の理想とするライフスタイルに適した犬種を選ぶことが大切です。詳細については、犬種図鑑やケネルクラブのウェブサイトなどで公開されています。

また、個々の犬の持っている活力が、飼い主さん一家の活力を上回ってしまうと「手に負えない」という状況を生み出すリスクが高くなります。迎える犬が健康であることは言うまでもありませんが、その犬の活力がご家族を上回っていないことも、パートナー選びの重要なポイントになることを覚えておいてください。そして、条件に合い、かつ「この犬だ!」と思える犬に出会えるまでは、決して焦らずにじっくりとパートナー探しを続けていきましょう。

出会えたパートナーとうまくやっていくために必要な事

さて、犬を迎え入れるご家族の条件に合い、かつ「この犬だ!」と思えるパートナーに出会えたあなたが最後に考えなければならないのは、あなたがパートナーを含む群れの立派なリーダーになることです。犬は、群れの一員として、リーダーの下で自分の役割を果たすことに喜びを感じながら生きていく動物です。そのため、あなたが立派なリーダーであることが、パートナーとなった犬の幸せにもつながるのです。

そのためには、飼い主さんのご家族が、常に落ち着いて、毅然とした態度で犬と接することが大切です。決して力で犬を押さえつけてはいけません。常に一貫した態度で、落ち着いて毅然としていましょう。もし自信がなくても、焦らずに毅然とした態度で振る舞えば、犬はあなたをリーダーだと認めてくれるはずです。さぁ、良きパートナーである犬と共に、長く快適な暮らしをスタートさせましょう!

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