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室内飼いの猫は本当にしあわせ?お外の危険とお家のリスク

動物看護士
阿片俊介
2019-07-04
近年、日本では猫の完全室内飼育が主流となってきています。
環境省が推奨しているということもあり、また日本の住環境や働き方に完全室内飼育は向いているのかもしれません。
完全室内飼育は猫にとって本当にしあわせなのでしょうか。
室内飼いと外飼いそれぞれのメリットとデメリットを比較して解説していきます。
室内飼いの猫は本当にしあわせ?お外の危険とお家のリスク
日本の完全室内飼育の猫の割合は約8割と言われています。
しかし、世界的にみるとまだ完全室内飼育は主流ではないようです。
「猫は室内飼い」というのが当たり前になってきつつある日本ですが、外で気持ちよさそうに日向ぼっこをしている猫を見るとやはり癒されますよね。
完全室内飼育は猫にとって本当にしあわせなのでしょうか。
また、どうすれば完全室内飼育の猫をしあわせにできるのでしょうか。

なぜ完全室内?外に出ることのリスクとは

なぜ日本は国を挙げて完全室内飼育を推奨しているのでしょうか?
猫を家の外に出すことがなぜよくないのか、その理由を考えていきましょう。

① 交通事故に遭うリスク
車を運転していると急に猫が道路を横切りヒヤッとしたという経験をされたことがある方も多いのではないでしょうか。
悲しいことに猫の交通事故は少なくありません。
実際に統計を取っている自治体は多くありませんが、神奈川県では平成28年に7,602匹、栃木県では毎年6,000匹以上が交通事故等により路上死しているようです。

② 感染症のリスク
ノミやマダニはもちろん、猫白血病ウイルスなどのウイルス性疾患を持った猫と喧嘩するなど感染症のリスクはとても高いです。
これらはノミ・マダニの予防薬を定期的に投与したり、混合ワクチンの接種を徹底することでリスクを減らすことができます。
近年ではマダニによる重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の感染が非常に問題になっています。
マダニから猫へ、猫から人へ感染することも知られているので、予防はもちろんマダニとの接触のリスクも減らすことが重要です。

③ 怪我のリスク
猫同士の喧嘩によるリスクは感染症だけではありません。
喧嘩により怪我をすることもよくあることです。
また、怪我をした状態を放置すれば最悪の場合、怪我をした部位が壊死し手や足を失ってしまった猫も少なくありません。

④ 虐待のリスク
悲しいことに動物虐待のニュースはなくなりません。
そして被害に遭うのは多くの場合猫です。
中にはわざわざ保護猫の里親となり、その猫の虐待動画を配信するという信じられない人もいます。
猫を家の外に出すということは、虐待の被害に遭うリスクにさらされることになります。

室内外のデメリットとは?

それでは今度は室内飼育のデメリットについて考えてみましょう。

① 運動不足による肥満
屋外と比べると屋内は運動量が落ちてしまいます。
その為、室内飼育のねこは肥満系傾向にあります。

② 環境に対するストレス
屋外に比べ家の中は刺激がなく猫にとって退屈な空間になりがちです。
欲求不満な猫はそのストレスから問題行動を起こしやすくなります。

室内飼いの猫をしあわせにする方法は?

上記のようなデメリットはあるものの、屋外に出すことのリスクと比較するとやはり室内飼育が猫の為に良いことは明らかです。
では、室内飼育の猫がしあわせに暮らすためにはどうしたらいいでしょうか?

前述したデメリットは下記のような環境を整えてあげることによって解消できます。
・上下運動ができる高い場所
・外を眺められる場所
・十分な遊び
・爪とぎ(複数ヵ所、数種類が理想)
・十分な大きさのトイレ(身体の1.5倍以上の大きさ)

これらを用意してあげることで、猫の本来の行動欲求を満たしてあげることで猫の生活の質を向上することは十分可能です。

最後に

猫を完全室内飼育することに関しては賛否もあるかと思います。
「完全室内飼育は動物虐待だ」という方もいます。
しかし、たとえ屋外の方が猫のストレスが少ないとしても、年間で何万匹もの猫が交通事故に遭っていることを考えると完全室内飼育が必ずしも猫にとって良くないとは言えないでしょう。
完全室内飼育をしている方はぜひ一度環境を見直してみてはいかがでしょうか。

最後に、世の中には「猫が嫌いな人もいる」ということを忘れてはいけません。
猫にとって外の世界は、絶好のトイレスポット(庭の花壇)や暖かい寝床(車のボンネットの上)などくつろげる場所であふれています。
猫が嫌いな人にとって、自分の家の花壇に排泄されたり愛車に爪痕を残されたりしたらたまったものではありませんよね。
中には猫を駆除するためにわざと毒入りのごはんを置いてしまうという悲しい事件もおきてしまうかもしれません。
猫の完全室内飼育は、猫と人が共生できる社会を作るためにとても大切なことではないでしょうか。

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