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犬の痴呆とは?予防や症状、環境の整え方

動物看護士
宮井智美
[記事公開日] 2019-05-20 [最終更新日] 2019-07-20
近年多くなってきている犬の介護には、痴呆の症状の理解が必要不可欠です。今回の記事では、犬の痴呆の症状や予防法、そして痴呆になってしまった際の環境の整え方についてご説明していきます。
犬の痴呆とは?予防や症状、環境の整え方

犬にも痴呆はあるの?

動物医療の進展に伴い、犬も高齢化が進んでいます。
20年前は12歳前後であった犬の平均寿命も近年では15歳前後まで伸びており、一昔前のペットブームの際の犬たちが高齢になってきていることも加わって、老齢犬を介護することも多くなってきました。
犬は人間よりも早く年を取り、10歳の犬は人間では約56歳、15歳の犬は約76歳に当たります。
人間では高齢になると認知症や痴呆の症状が見られることがありますが、実は犬にも同じような症状が見られることが多くあるのです。
これは脳の中のエネルギーの代謝量が減少し、脳神経内の情報伝達速度が遅くなることが原因の一つだと言われており、加齢とともに避けることのできない疾患です。
一般的に大型犬の方が寿命は短い傾向にあるため早く発症しますが、小型犬でも老齢期には多くみられます。特に柴犬や秋田犬などの日本犬に多く、体格も大きいため介護などが必要になることも多くあるでしょう。

犬の痴呆の症状

犬は老齢になってくると、耳が聞こえなくなったり目も見えにくくなったりと動きが鈍くなります。そのため、ふらついていたり反応が鈍くなったりするだけでは痴呆の症状とは言えません。
では、痴呆の際はどのような症状を表すのでしょうか?

まずは、昼夜逆転が起こることがあります。昼間はぐっすり眠っているのに夜鳴きがひどく、アパートやマンションなどで飼育していると近隣の方に迷惑になってしまうのではないかと悩まされる飼い主も多くいます。また、夜中に起きてぐるぐる回ってしまったり、排泄をしてケージ内を汚してしまったりすることもあるでしょう。

さらに、今まで出来た事が出来なくなってしまうことが多くあります。例えば、今までしっかりトイレのしつけが出来ていたのに失敗が多くなってしまうことがあるのです。犬は本来、寝床となるケージ内やベッドでは排泄はしないのですが、痴呆の症状が進むと排泄のコントロールが効かなくなってしまうためどこでも排泄をしてしまいます。

そして中には痴呆によって性格が変わってしまう犬もいます。
今までは温厚で優しい性格だったにも関わらず、攻撃的になってしまったり飼い主を威嚇してしまったりと、まるで犬が変わったかのような性格の変化が起こり得るのです。

犬の痴呆の対処法

では、犬が痴呆の症状を呈したときにはどのように対処をすれば良いのでしょうか?

まずは、犬の症状が本当に痴呆によるものかどうかを見極める必要があります。そのため、痴呆かな?と思った際には、なるべく早く動物病院に行き診察を受けるようにしましょう。
その際、自宅で起こった症状の詳細や時間など、メモしたものを持っていくと獣医師に伝わりやすく診断も付きやすいのでおすすめです。また、鳴き方や動き方などは口で説明をするより携帯電話などで録画をして見せた方がより正しい診断に繋がります。

痴呆という診断が下されると、飼い主が悩んでいる症状に合わせての治療が行われます。
多くの飼い主は夜鳴きや昼夜逆転に悩んでいる場合が多いため、軽い睡眠薬や気持ちを落ち着かせる効果のある薬で様子を見ていくことになります。
いずれの場合も最初は最低限の量から使っていきますが、眠らないからと言って決められた量以上の薬を投与すると命に関わる場合もありますので絶対にやめましょう。

そして痴呆という診断が付いた場合には、この先の生活環境を整えることも大事です。痴呆が進行していくと、多少なりとも介護が必要になります。そのため、介護の時間を取ることが出来るか、誰が行うのかをしっかり家族で話し合う必要があるでしょう。
どうしても自宅での介護が難しい場合には、老犬ホームに預けるという選択肢もあります。近年では各地で老犬を預かり介護してくれる場所があるので、希望の際は問い合わせてみると良いでしょう。

犬の痴呆を予防するためには?

犬の痴呆は加齢とともに起こる病気のため、明確な予防法は確立していません。
しかし脳に刺激を与え、脳の活性化を促すことにより痴呆の発症が遅くなると言われていますので、頭を使う運動や他の犬との触れ合いなどを積極的に行っていくと良いでしょう。
また、人間とのコミュニケーションをしっかりと取っておくことも大事です。定期的な散歩やマッサージなど、日々の生活を刺激あるものにしていきましょう。
さらに近年、痴呆は抗酸化物質を取り入れることで予防が出来るのではないかと言われています。抗酸化物質とは脳内の酸化を抑制するもので、緑黄色野菜やリンゴなどに多く含まれており、抗酸化物質を多く配合したサプリメントなども販売されています。そのため若いうちから積極的に体内に取り入れていくことで、痴呆の発症を予防出来る効果が期待出来るでしょう。

犬の痴呆とは?予防や症状、環境の整え方

犬が痴呆になった際の環境の整え方

犬が痴呆になった場合は、今までと同じ生活環境では生活が難しい場合があります。床が滑りやすかったり、ぶつかりやすいものが置いてあったりすると怪我に繋がってしまいますので注意しましょう。
また室内で離し飼いであった場合でも、外出時などはサークルやケージを使用すると便利です。痴呆による誤飲の危険も防ぐことが出来ます。しかし、ずっと閉じ込めてしまうことは痴呆の悪化に繋がりますので、人の目が届くときにはしっかりと運動をさせてあげましょう。
さらに寝たきりになってしまった場合でも、ずっと同じ格好で寝かせておいてはいけません。血流が悪くなり、体の下になっている部分が床ずれを起こしてしまう危険があります。床ずれになってしまうと治るのに時間がかかり、膿んでしまうと臭いも発生してしまいます。
そのため寝たきりになった場合には、2~3時間ごとに体の向きを変えてあげましょう。また床ずれ防止用のマットなどを使用するのも良い方法です。骨が突出している部分(肘・膝・お尻・脚の側面)が床ずれになりやすいので、注意して見てあげるようにしましょう。

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