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犬のアレルギー性疾患について

ペット栄養管理士
杉浦陽子
[記事公開日] 2019-05-21 [最終更新日] 2019-05-21
人間に花粉症や食物アレルギーがあるのと同様に、犬も様々なアレルギーを発症することがあります。
一体アレルギーとはどのような状態なのでしょうか?
本来は体に無害な、もしくは害の少ない異物に対して、なぜか過剰な免疫反応が起こってしまう状態と言えます。
免疫反応が体を守るための大切な機能だとしても、過剰な反応は体に害を及ぼしてしまいます。
今回は犬のアレルギーの原因や症状、対処法などをご紹介します。
[ 目次 ]
犬のアレルギー性疾患について
犬のアレルギー性疾患の症状は飼い主さんが気づきにくい傾向が多いようです。
症状が悪化してからでは治療に時間がかかる場合もあります。
愛犬のアレルギー症状に少しでも早く気づいてあげられるように、普段から体のチェックを行ったり、いつもと違う行動をしていないかなど、日々観察してあげることがとても重要です。

例:体をかゆがる。フケが出る。抜け毛が多い。下痢や嘔吐。皮膚の赤み。(特に顔、耳、目の周り、口の周りなど) 足の裏や指の間をなめる。

室内環境を整える

アレルギー症状は普段の環境が原因で起こることがあります。

【気温と湿度の管理】
高温で多湿の環境は、アレルギーの原因を増やしてしまう可能性があるため注意が必要です。
・汗をかきやすくなる。
・チリダニが繁殖しやすい環境になる。(※特に気温25℃~28℃、湿度60~80%)
・細菌やマラセチアが繁殖しやすくなる。

理想的な室内環境は、湿度が50%程度で風通しの良い環境と考えられます。

【ゴミ(ホコリ・フケ・抜け毛)の管理】
ホコリ・フケ・抜け毛はチリダニの住処や餌になってしまいます。

理想的なゴミの管理は、
・こまめに室内を掃除する。
・布団やぬいぐるみなどはこまめに洗濯、または天日干しをして掃除機をかける。

ストレスの除外

愛犬がストレスを抱えているとアレルギー症状を悪化させてしまう可能性もあります。
現在は室内飼育がほとんどで、留守番をする機会も多いと思います。
さみしさや退屈な状態は欲求不満につながり、気づかないうちにストレスになりがちです。
一緒に過ごせる時間にはいつもの遊びにひと工夫をして楽しませてあげることも大切です。
またお散歩や運動などにも出来る限り時間を作ってあげるようにしましょう。

アレルギー性疾患とアレルゲン

主なアレルギー性疾患とアレルゲンには下記のようなものが挙げられます。

・マラセチア皮膚炎→マラセチア(酵母)
・疥癬→ヒゼンダニ
・ノミアレルギー性皮膚炎→イヌノミ
・食物アレルギー→食物(肉、魚、卵、乳製品など)
・薬疹→薬物
・花粉症→花粉(スギ、ヒノキ、ブタクサ、カモガヤなど)
・昆虫刺傷性皮膚炎→昆虫(蚊、ハチ)、クモなど

この中で犬の食物アレルギーで多いアレルゲンは次のようになります。
*牛肉・乳製品・小麦は約70%
*子羊肉・鶏卵・鶏肉・大豆は約25%

※特に1歳未満で発症することが多い傾向にあります。

アレルギー性疾患のための検査

このような様々なアレルギー性疾患を診断するためには、まずアレルゲンの有無や種類を調査しなければなりません。
アレルゲンを特定するため、病歴や生活環境などの特徴を踏まえ、いくつかの検査を行うことがあります。

アレルギー性疾患のために行われる主な検査は以下になります。

①特異的血清IgE測定
目的:アレルゲンの種類を調べる。
方法:採取した血液中のIgEがどのアレルゲンと反応するのか調べる。

②皮内反応試験
目的:アレルゲンの種類を調べる。
方法:毛を刈った領域に調べたいアレルゲン液を皮内注射し、15分後にどの部位が発赤するか調べる。

③除去食試験
目的:食物アレルゲンの有無を調べる。
方法:療法食のみを少なくとも1ヵ月間処方する。

アレルギー性疾患に用いる療法食

とても安全で長期的に行える治療法のひとつに『療法食』があります。
先に述べたように、療法食はアレルギー検査のひとつである除去食試験に使用します。
現在使用されている療法食には、大きく3種類のものがあります。

・新奇タンパク質フード
食物アレルゲンは過去に食べたことのある何かの食物のタンパク質が原因であることが多いとされています。
新奇タンパク質とは、過去に食べたことのない食物タンパク質のことです。
例えば、ラム・ダック・ナマズ・カンガルーなどのフードが発売されています。

・加水分解タンパク質フード
アレルゲンになりやすい肉、魚、卵、乳製品などは、ほとんどタンパク質からできています。タンパク質が体内で分解すると、最終的にはアミノ酸になります。このアミノ酸が複数集まったものをペプチド言います。タンパク質はこのペプチドがたくさん集まってできているのです。
食物アレルギーの多くは、比較的たくさんのアミノ酸が集合したペプチドがアレルゲンとして認識されていると考えられています。そこで体内に取り入れる前のタンパク質を人工的に加水分解し、より少数のアミノ酸が集まったペプチドにすることで、体内に取り込んでもアレルゲンと認識されにくいと考えてれます。
この理論から作成されたのが、加水分解タンパク質の療法食です。

・家庭食
アレルギー性疾患の療法食としての家庭食は、今までに出会ったことのない食物(特に出会ったことのないタンパク質)を材料として調理します。
家庭食による療法食の注意点としては、『長期的に続ける場合に栄養バランスを整えることが非常に難しい』ということがあります。

まとめ

もし愛犬に普段と違う様子や症状がみられる場合は、アレルギー性疾患の可能性が考えられます。早期にアレルゲンを特定することがとても重要になります。今や犬にとってアレルギーは特別なものではありません。
アレルギー性疾患は長期間にわたる治療が必要になったり、場合によっては生涯付き合っていく病気です。
大切な愛犬のためにも、飼い主様がアレルギーに対する正しい知識を身に付けて理解することが必要です。

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