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猫の病院選び、どうやって見つける?探すうえで気をつけることは?

キャットケアスペシャリスト
増田暢子
[記事公開日]  [最終更新日]
猫と一緒に暮らすことになった場合、どうしても避けて通れないのが動物病院です。しかし、猫にとって動物病院は嫌な場所。そんな猫に、少しでもストレスなく通ってもらえる動物病院を探すための選び方について、まとめました。
[ 目次 ]
猫の病院選び、どうやって見つける?探すうえで気をつけることは?

動物病院を探すタイミング

猫と一緒に暮らすことになった時、動物病院のことを心配される方はどのくらいいらっしゃるでしょうか。案外、少ないのではないかと思います。実は、筆者自身も動物病院について探そうと思い立ったのは、猫と暮らし始めてしばらくしてからでした。

しかし、避妊・去勢手術に適切な時期は案外すぐにやってきます。できれば、猫と一緒に暮らす前に動物病院について探し始めることをおすすめします。もしも急に一緒に暮らすことになった場合は、急いで探しましょう。また、すでに一緒に暮らしている猫がいて、引っ越さなければならなくなった場合は、それまでお世話になっていた獣医師に相談して、引越し先の動物病院を紹介してもらうのも良いでしょう。

『猫』に特化した観点での選び方

今でこそ、人と一緒に暮らしている猫の数が犬の数を上回りましたが、まだまだ動物病院で診察を受ける動物の数は、犬の方が多いというのが現実です。そのため、犬にとっては良い動物病院でも、あまり猫にとっては良い動物病院とは言えない病院もあるのです。ここでは、猫にとって良い動物病院を選ぶときの観点を紹介します。

最も簡単で確実な指標は、CFC(Cat friendly Clinic)に認定されているかどうかです。CFCとは、イギリスにある猫医療の国際的な団体による猫にやさしい動物病院のガイドラインを満たしていると評価された病院に与えられる認定で、その達成度によりシルバーレベルかゴールドレベルが与えられます。CFCに認定された病院には、CFC認定病院のマークや認定証が貼られているので、すぐに分かると思います。

ただしCFCは、動物病院が自ら申請しなければ認定されることはありません。そのため、認定されていない病院は全て猫にとって良い動物病院ではないということではありません。では、CFCに認定されていなくても、どういう観点でチェックすれば猫にとって良い病院だと判断できるのでしょうか。

下記の観点でチェックすることをおすすめします。
1.猫がストレスなく待合室で過ごせる工夫があるか
普段犬と接触のない生活をしている猫の場合は、犬を怖がったり嫌がったりする傾向があります。そのため、犬と同じ場所にいることは、猫にとって強いストレスになりやすいのです。それを防ぐためには、犬用と猫用で待合室が完全に分離されていることが理想です。完全分離が難しくても、犬用と猫用のエリアをパーティション等で仕切ってあるとか、同じ室内でも猫専用のエリアを作ってあるなどの工夫がされている病院は、猫のこともしっかりと考えている病院だと言えるでしょう。また、犬と猫とで診療時間を分けることで分離する等の工夫も良いでしょう。

また、猫は少しでも高い所にいることで安心を得られる動物です。待合室で待っている間、キャリーバッグを床に置くのではなく、椅子の上に置くとか飼い主さんの膝の上に置く等をすすめてくれるような病院も、猫目線で考えていると判断できます。

2.猫のストレスを最小限にして診察できる環境であるか
できれば、診察室も犬と猫とで完全に分かれていることが望ましいですが、難しい場合は、犬、特に大型犬が診察した後は念入りに消毒して猫を診察室に迎え入れてくれているかどうかもチェックしましょう。犬のにおいが残っていると、猫にとっては強いストレスになります。

また、獣医師や看護士の猫に対する扱いが乱暴であったり威嚇的であったりしないことはもちろんですが、きちんと猫の習性を理解しているかどうかも、よく観察しましょう。病院に予約をする際、猫や飼い主さんの匂いがついたブランケットなどを持参したり、洗濯ネットの利用等をアドバイスしてくれる病院も、猫のことを考えてくれていると判断できます。

3.猫のストレスが最小限になるような入院室の工夫があるか
入院室も、犬と猫が完全に分離されていたり、猫用の入院ケージが猫用のもの(上下や左右に行き来できる)であることが理想ですが、難しい場合はいろいろと工夫されているかどうかを確認しましょう。たとえば、臆病な猫の入院ケージの扉にはタオルをかけて外が見えないようにするとか、ケージの中にダンボールなどを利用した隠れ家を用意してあるなども良いでしょう。また、入院ケージに普段使用しているブランケットなどの猫自身や飼い主さんの匂いがついているものを一緒に入れてくれるとか、自宅で普段使っている食器を入院中も使ってくれる等も良いでしょう。

一般的な観点での選び方

その他、一般的な動物病院を選ぶ観点としては、下記のようなチェックも必要です。
1.通院のしやすさ
自宅からの距離や交通手段の有無、診察時間や休診日が飼い主さんの生活サイクルと合っているかのチェックは重要です。特に一人暮らしで昼間は会社に勤めに出てしまうような場合は、24時間365日診療してくれるような病院だと安心です。

2.料金の明確さ
明細書の中身に詳細が明記されているか、愛猫が入っている保険が使えるか、料金体系がわかりやすいかといった観点も大切です。また、健康診断や割引等の特典があるその病院独自の制度がある場合は、その利用も考えてみましょう。

3.病院内の雰囲気
待合室や診察室、入院室が清潔か、待合室の明るさや積極的に情報開示されているか、スタッフや獣医師の雰囲気や患畜への配慮は十分かといった観点も大切です。

4.コミュニケーションのとりやすさ
獣医師や看護士の説明がわかりやすいか、治療方法や手術方法について、デメリットも含めてきちんと説明してくれているか、独自セミナーの開催や情報誌の発行等でさまざまな情報発信をしてくれているか、受付等も含めたスタッフの雰囲気も含めて確認しましょう。

5.先進獣医学の知識修得
獣医師や看護士の学会参加や論文発表なども、WEBサイトで確認しましょう。常に先進獣医学の修得に取り組んでいる病院であることが大切です。

最終的には実際に受診してみて判断を!

ネットなどの口コミは参考程度と考えましょう。人によって考え方や基準は千差万別です。最終的には実際に受診してみて判断しましょう。愛猫の健康管理は飼い主さんと動物病院との共同作業です。お互いに信頼し、協力し合える関係を構築できないと感じた場合は、別の病院を考えても良いかもしれません。

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